今日から北京では公共交通機関を利用する際にPCR検査の陰性証明を提示する必要がなくなった。

先週の抗議活動を受けての緩和だろう。つい昨日、地下鉄に乗れなくて困ったばかりだけど、まあ、同じことが起きなくなるなら……とりあえずはありがたい。

とは言え、帰宅時の地下鉄ホームは閑散としていた。

地下鉄やバスだけが陰性証明はいりませんって言っても、乗って着いた先の商業施設やオフィスでは相変わらず「陰性証明を出せ」と要求しているんだもの。市民が毎日検査を受けなければならない現状は全く変わっていない。「そこだけ緩和してどうする」といった状態だ。

しかし、この人が消えた駅。私が留学していた頃はこんなものではなかった。そりゃあ大勢の乗客であふれ、車両に乗り込むのも戦争。ホームには「おばちゃん駅員」が間隔をあけて立っていて、旗を振りながら“先下后上”(降りる人が先!乗る人は後!)と大声で叫ぶのだ。

通勤に地下鉄を利用している身としては、このくらいのほうが助かる。でも、あの賑やかな雰囲気を思い出すとちょっぴり寂しい。自分は中国に来ているけど、あの留学していた頃の中国に来ているわけじゃないんだなあとつくづく感じる。