私が北京に赴任する前にいた東京の部署は今日までが通常体制で、明日から年末年始の体制に入るらしい。正社員は来週も出勤するが、スタッフさんがお休みに入るなど大幅に体制が縮小される。

そんなこともあって東京とやり取りをすると、みんなもう「年末モード」だ。メッセージの端々に「よい年をお迎えください」とか「来年もよろしくお願いします」なんて書いてあって「年の瀬」感がにじみ出ている。東京でよくお世話になったスタッフのお姉様も「今日で仕事納めです」と、同僚とパンケーキを食べている写真をLINEしてくれた。

私も日本にいたら、同じような「年の瀬」感に浸りながら返事ができたんだろうなあ。自分も「大掃除はいつしよう」「帰省はいつからいつまで」なーんて考えて。でも、なんせこちらは「年の瀬」感がゼロなのだ。前にも書いたけど。

爆発的とも言える感染拡大は今も続いていて、ようやく飲食店は再開しだしたものの、とても忘年会なんて雰囲気ではない。そもそも中国は年末年始より旧暦の正月(春節)を重視する文化なので、待っているのは短い3連休だけ。

何が言いたいかと言うと、私はこの「感染爆発」している中国で来週も仕事が続く。方や日本はコロナ禍に突入して初めての行動制限を伴わない年末年始。やはり……ちょっぴり羨ましい。

我が身を振り返ると、日本にいた頃はコロナ禍であれもこれもできなかった。一方、その頃の中国は「ゼロコロナ」政策でウイルスを抑え込み、人々は感染拡大に苦しむ日本(および諸外国)を横目に自由な生活を謳歌していた。ようやく日本がもとの生活に戻り始めた頃に私は中国に赴任。しかし私は中国で「ゼロコロナ」政策の恩恵を受けることなく今度は感染爆発を経験しているのだ……いやあ、二重に苦しめられている気がする。

そんなことをネチネチ言ってもしようがない。好きな中国で、好きな中国語を使って働くことができているのだ。将来「あんなときに北京にいたんですか」と逆に羨ましがられるような生活を送っているのだと思って頑張ろう、うん。