The time is gone, the song is over, thought I'd something more to say.

月: 2022年12月 (5ページ目 (7ページ中))

我が家のコックさん

日本から持ってきて便利なのがシャープの「ホットクック」。材料を入れてボタンをポチッと押すだけで料理を作ってくれるという優れものだ。

見た目は炊飯器みたいな感じで、ちょっと大きいかな?くらい。実際に米も炊けるようだが、最も大きな違いは調理中に鍋の中の食材を自動でかき混ぜる「まぜ技ユニット」なるものが備わっている点。それによって、より多くのメニューが作れるらしい。

最大15時間の予約調理の設定が可能で、予約の待機時間も中の温度を調整して食材が腐らないようにしてくれる。朝に仕込んでおけば帰宅時にはアツアツの料理が完成しているわけだ。さらにWi-Fiにも接続できるので、外出先から予約時間を変更することも可能。例えば「帰宅が遅くなりそうだから、完成する時間を1時間遅らせよう」みたいなこともできちゃう。

今日作ったのは厚切り大根と鶏手羽元のさっぱり煮。ポン酢を使ったのだが、大根によーくしみていた。自分で作るよりもおいしいからちょっぴり悔しい。ポテトサラダはいもをふかすのに「ホットクック」を使った。ちなみに右上の筑前煮も昨日「ホットクック」で作ったもの。火を使うとずっと見ていないといけないが「ホットクック」ならボタンさえ押しておけば後は手が離れるのが楽ちんだ。

イトーヨーカドーで買い出し

土曜日だったけど終日自宅で仕事。

金曜日の夕方になって「月曜日の朝までに済ませておいてください」と東京から連絡があった。自分たちはウィークデーに仕事を終えたつもりかもしれないけど、こちらは週末返上で仕事をしろということか。はいはい、自分の仕事だからやりますよー。

夕日が差し込む時刻になって冷蔵庫の中を見ると食材が少なくなってきていることに気付き、気分転換を兼ねて買い物に出かけた。

来たのはイトーヨーカドー。日本の商品や食材が売っている北京在住の日本人の強い味方だ。

フロアの片隅にクリスマスツリーと一緒におもちゃがディスプレイされていた。私が留学していた頃もクリスマスを祝う文化はすでにあったけど、正月間近になってもサンタクロースの絵が飾ってあるなど、分かっているのか分かっていないのか、適当だなあと思ったのを覚えている。

小売店にとってクリスマスシーズンは稼ぎ時。けどイトーヨーカドーはガラガラだった。中国ではみんなネットスーパーで買い物をするようになっているのに加え、みんな新型コロナウイルスに感染するのが怖くて出歩かなくなっている。厳しい感染対策はいろいろ緩和されたけど、街が元の姿を取り戻すのはまだまだ先かなあ。

切り方といい、並べ方といい、相変わらず大胆。北京は内陸なこともあって伝統的に海水魚より淡水魚のほうが食べられてきた。日本人はフナとかあまり食べないし、ちょっと見た目も……うーん、あまりおいしそうに見えない(^^;)。

もともと食料油メーカーの“金龙鱼”(金龍魚)、実は米も出している。

中国の東北で生産されていて、日本の米とそっくりらしい。しかし魚マークのインパクト……そして激安な値段も何だか怖くて手が出せないでいる。

肉や野菜、それに日本の調味料などを大量に購入。スーパーのレジ袋がちぎれるんじゃないかというくらい重くて、帰りの地下鉄が大変だった。ネットスーパーなら家まで届けてくれるし苦労しないのだろうが、私は店頭でいっぺんに揃えられるほうがいい。やはり自分は実店舗で買い物を楽しみたいタイプなんだなあ、としみじみ思った。

薬局の行列

北京では新型コロナウイルスの感染対策が大幅に緩和されたものの、街なかは人通りが少なく平時の様子を取り戻すには至っていない。そんな中、ぽつぽつと行列を作っている場所がある。

薬局だ。抗原検査キットや解熱剤といった市販薬を買い求める市民が列を作って並んでいる。

中国各地であまりにも急速に対策の緩和が進んでいるので、感染が拡大するのでは、とみんな思っているのだ。無理もない、だってついこの前まで中国政府が「新型コロナウイルスは命に関わる!人民至上、生命史上!徹底的に防ごう!」って言っていたんだもの。

薬局の入り口には「抗原検査キットも解熱剤も売り切れ」と貼り出されていた。けどみんな「実はあるかも」とか「のどの痛みを抑える薬なら買えるのでは」なんて言って行列を並んでいた。

さらばゼロコロナ?

中国では、あれだけ厳しかった「ゼロコロナ」政策の大幅な緩和が突然始まっている。

公共交通機関だけPCR検査の陰性証明提示を廃止しても意味がないと愚痴を書いたばかりだが、ほとんどの場所で今日から陰性証明の提示を求めなくなった*1。今まで感染した人は強制的に隔離施設に連れて行かれていたが、今後は無症状や軽い症状の場合に限って自宅で隔離できるようになった。

ちょっと恐ろしいくらい早い変化だ。中国の「ゼロコロナ」政策は、その名の通り、徹底的に感染を抑え込んで「ゼロ」にするのが目的。だからこそ、あそこまで厳しい行動制限を実施し、ときには痛みも伴いながらやってきた。感染者数が高止まりしている今、この勢いで緩和するなんて……

中国の国営テレビはついこの前まで「ウイルスは恐ろしい!命が大切!」と放送していたのに、一昨日くらいから「オミクロン株は致死率が低いので必要以上に怖がらないで」なんて伝えぶり。日本人の私としては「そんなの前から知っている」と言ってやりたいところだが、まあ、事実上、お手上げというところか。畢竟、目に見えないウイルスの蔓延を人間の行動制限だけで防ぐことはできないということだ。

先般の抗議活動がきっかけになったのは間違いないだろうけど、「ゼロコロナ」政策による弊害が大きすぎて限界に来ていたところもあるんじゃないかな。経済は打撃を受け、毎日のように受けるPCR検査は地方政府の財政負担になっていた。誰もが「もう無理……」と思っていたけどやめるにやめられなかったところ、抗議活動をきっかけに常識的な機動に戻せたというところだろう。

けど「ゼロコロナ」政策を取り下げるかと言ったら、おそらく取り下げないはずだ。だって、この国のリーダーさんの看板政策なんだもの。今さら間違っていましたとは言えない。だから中国政府も今回の緩和措置はあくまで「ゼロコロナ」政策の“优化”(適正化)という言い方をしている。

だから本当に緩和が続くかどうかは、まだ分からないと思う。だって政府は感染拡大を許したわけじゃないんだもの。感染が拡大すれば、規制の揺り戻しだって起きる可能性がある。そして仮に中央政府が許したとしても、地方政府は忖度するだろう。だって今まであれほど締め付けられてきたのだから。緩和して、うちの地域だけ感染者が急増したらどうしようって思うはずだ。

ちなみに一般市民でも急な緩和に戸惑っている人がたくさんいる。「緩和したら感染が広がりそうで心配」とか「感染が怖いから緩和されても外に出ない」という人が私の周りでも結構いるのだ。

彼らを見てもおかしいとは思わない。だって数年前の日本人だって同じ感覚を持っていたからだ。けれど世界中が「ウィズコロナ」になっている今さら戸惑っている姿を見ると、中国が「ゼロコロナ」政策で貯めていた3年間って何だったのだろうと思ってしまう。悪いのは彼らじゃないけど。

References
*1医療機関や学校などではPCR検査の陰性証明が必要とされているほか、北京では、飲食店の店内で飲食したりスポーツジムを利用したりする場合には48時間以内に受けたPCR検査の陰性証明が求められる。

沈黙は金なり

最近、東京から来る仕事のオーダーが無茶なことが多い。私の仕事を知らない(見えていない)人があれこれオーダーしてくるなら分かる。なのに、無茶なオーダーをする人に限って、同じ駐在員を経験している人たちばかりなのだ。

今日も東京のとある上司に、それはそれは振り回された。

ここだけの話、この上司、北京オフィスで頗る評判が悪い。周りの同僚が愚痴を言うのをよく聞いていたが、今日は私がその上司とやりとりすることになってしまったのだ。

ああでもないこうでもないといろんな無茶ぶりをしてきて、こちらは相当無理して応えていたのに、突然「……これ、何がしたいの」と言い出しちゃう。こちとら喉元まで「おまえに聞きたいわー!!」と出かかるも、こういう人はいくら言っても通用しない。むしろ彼の中ではあくまで「私がしたこと」なのだ。

この上司も私と同じポストにいたはずなのになあ。増して、ここは中国。諸外国と比べて特に制限が多い国なのだ。できることとできないことの差が大きすぎる。しかし、こういうときは「沈黙は金なり」。よほど自分に影響しない限りは、反論しないのが吉なのだ。イライラしている人に何を言っても波が大きくなるばかり。はいはいはい、と受け流しておけば、自然と機嫌は直っている。

私が電話でそんな対応をしているのを見て、周りの同僚も察してくれたのだろう。電話を切ると「またあの人?」と言われた。ご本人はまさか北京でそう言われているとは夢にも思っていないだろう。

なーんて、自分を高度十万八千メートルの上空に棚上げしつつ愚痴ってみる。このことから私が得られる教訓は、月並みな言い方だが、人にお願い事をするときには相手の立場をおもんぱかって頼める人間になろうと……そういうことです、はい。

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