今日、中国人の同僚から“偷着乐”は日本語で何と言えばいいかと聞かれた。中国外務省で以前報道官を務めていた趙立堅氏がいつかの会見でこの言葉を使っていた。

中方在应对新冠肺炎疫情方面是无可指责的。(中略)中国人民已经取得了抗击新冠肺炎疫情的战略性胜利。在座各位能在抗击疫情期间生活在中国,就偷着乐吧!

中国の新型コロナウイルスの感染対策に非難の余地はない。(中略)中国の国民は新型コロナとの闘いにおいて戦略的勝利を収めた。出席されている(外国メディアの)皆さんは、このコロナ禍に中国に住むことができて“偷着乐”しているでしょう。

偷着乐”は直訳すると「こっそり喜ぶ」「ほくそ笑む」という意味だ。この会見で言いたいのは「中国の新型コロナ感染対策は世界に誇る立派なものだ。全世界がウイルスと闘っている中、あんたたちは中国に住めて『内心、喜んでいる』でしょう」ということ。

この会見の数か月後、上海では未曾有の厳しい外出制限が行われ、多くの人が苦しい経験をしたのは周知の通り。それだけに「んなわけねーだろ」とツッコミが来そうな会見だが、実際、この会見はいろいろと波紋を呼んだ。これだけが原因ではないだろうが、その後、趙氏は報道官の業務を離れて他部署に異動した。元気にされているのかな。