朝から通常通り働いていたところ、ふと日本のニュースを見ると「ゆるい」。ラインナップがまるで週末のようなニュースばかりだ。はて?とカレンダーを見てみると、果たして日本は祝日だった。オフィスの自席で「あー、日本は祝日なのかー」とひとりごちると、隣に座る先輩が「そうだよ、勤労感謝の日だよ。祝日も働いている自分たちに感謝しないと」と粋なひと言をくれた。

だったらば、ということで少し早めに仕事を切り上げ、夜は上司のご自宅にお招きいただきいただいた。会社の位置する朝陽区は新型コロナウイルスの感染が北京で最も多く確認されていて、飲食店も店内飲食が禁止されている。そのため、家に集まって飲みましょうという算段だ。

上司のご自宅までオフィスから徒歩で20分あまりかけて向かった。

ありがたいことに、日本料理店の出前を取って下さっていた。その名も「ワールドカップ応援セット」。たこ焼きや唐揚げが入っていて、これを食べながらワールドカップを観戦して下さいというメニューらしい。商魂たくましいなあ。そもそも中国でのワールドカップの盛り上がり様はすごい。だって中国代表は出場していないんだよ。みんな本当にサッカーが好きなんだなあ。

料理のほかビールやワインも用意していただき、至れり尽くせりだった。一応、中国中央テレビのスポーツチャンネルで日本対ドイツの試合も見つつ、料理や酒に舌鼓を打った。話に盛り上がりつつ、サッカーで日本がゴールを決めたときだけ「おおお!」なんて叫んで、都合の良いところだけワールドカップ気分も楽しんだ。

ワインを2本空け、最後には焼酎までいただいてしまった。日本代表も勝利を収めたし、とても気持ちの良い夜だった。まだ水曜日だけど、日本は祝日だったんだしこのくらい許してください。